Rain

呆然として、自分の拳と美雨を交互に見ていると、美雨はそんな僕を睨みながら言った

「……雪のバカ………大嫌い!…もう勝手にしたら!?」

そう言った美雨の目からは次々に涙が溢れてきた

「…美雨!」

そう言って、引き留めようとする僕を振り払って、美雨は出ていった


…この時、深夜の12時を過ぎていた

今日は美雨は僕の家に泊まる予定だったから、こんな終電がなくなるような時間になるまでいたのだ

外まで追い掛けようかと思ったけれど、僕が住んでいるアパートのすぐ近くには壱成が住んでいるアパートがある

恐らく、そこに行くだろうと思って、外まで追い掛ける事はしなかった




………それが間違いだった―――…

それが、生きている美雨を見た最後だった


―――外はどしゃ降りの雨が降っていた―――