Rain

「おい!雪!」

僕を呼ぶ声が聞こえて、振り返ると、そこには1台の車が止まっていた

その車の窓から、血相を変えた壱成が顔を出す

「雪、先輩から車借りてきたから早く乗れ!まさか、この大雨の中、徒歩で行く気か!?」

……正直、今は車に乗りたくはなかった

でも、冷静に考えたら、今、向かっている病院の距離的に、自分の足で行くのは、余りにも現実的ではない距離だという事にやっと気が付いた

僕は何も言わず、助手席に乗り込んだ

後部座席には心配そうな顔をした美雨も座っている

「シートベルトしっかりしろよ!とばすからな!」