Rain

それから私は、先生の車に乗せて貰い、暫く休んで落ち着きを取り戻し始めた頃にあることに気が付いた

「……どうしよう…こんな格好じゃあ家に帰れない……」

こんなビリビリのブラウスを着て、ワイヤーが折れた下着なんて着けてたら、『制服を汚してしまったから、着てない』なんていう言い訳すら通用しない


「あぁ、それなんだよな。
さっき保健室見てきたけど、丁度替えのブラウスきれててさ。
1年女子がプール清掃の時に悪ふざけしたみたいで」


先生の口から出てきた絶望的な言葉に、私は、ガックリと肩を落とした

そんな私に先生は小さく溜め息を吐いて言った

「……俺ん家に行けば、俺が高校時代に着てたシャツがあるはずだけど…メンズだから前の合わせは逆だけど、パッと見分かんないだろ。
こっから車で30分くらいだけど……」

そう言って私の方をチラッと見てくる

恐らく、「行くか行かないかどうする?」という事なんだろう


私は、こんな格好で家に帰る事は出来ない

つまり、行く以外の選択肢は無いということだ


そう思った私は、小さく頷いた



先生は、そんな私を見て、小さく「分かった」と呟いた後、車を発進させた