Rain

三沢がいきなり顔を上げた

でも、その三沢の目は、いつもとは違う狂気さを感じる目だった

その目に驚いて、何も言えずにいる私に向かって、三沢は容赦なく言った

「…本條……俺、ずっとお前の事が好きだったんだよ。
お前だって、俺の事、嫌いじゃない。
だから、いいだろ?付き合ってくれよ……」

三沢はそう言うと、私の返答も待たず、無理矢理キスをしてきた

何が起こっているか分からない

ただ、声を出したいけど、キスをされているので出せない




その内、三沢の舌が口の中に入ってきた

パニックになっている私の口の端からは三沢と私の唾液が止めどなく流れる





嫌だ…嫌だ!

気持ち悪い!気持ち悪い!

やめて

やめて!





心の中では必死にそう叫ぶけれど、三沢に伝わってはくれない



やっと唇が離れたかと思うと、私の口の中に勢いよく布切れが詰められる

声を出されないようにする為だろう

その布切れが、いつの間にか私のポケットから出されていたハンカチだという事に気が付くのに時間はかからなかった

その間も三沢は私のブラウスを無理矢理あけた

ボタンが飛ぶ音とボタンを止めていた糸が千切れたブチブチという音が倉庫中に響き渡る



私は、下着が露になった状態でもひたすら「ん゛んー!ん゛んー!」と声にならない叫び声をあげていた
でも、その割に、心は妙に冷静で、ポケットにハンカチを入れた今朝の自分を恨んでいた。

うちの学校のトイレにはジェットタオルという手を乾かす機械が付いてるのに…

何で、こんなものを持ってきてしまったんだろう…