登校してから私達は同じ教室に入る
「「「おはよー!空」」」

あ、まーちゃんと咲歩とみーだ。
まーちゃん = 細川 真弓
咲歩 = 杉田 咲歩
みー = 近藤 未来
真弓と未来は名前が3文字だからあだ名がそれぞれ付けられている。これが私のいわゆるイツメン。皆んな個性あっていい友達。
それと同時に
「おっ!麻斗じゃん!」

「優!おはよう!今日もサッカー日和だな!」
ゲッ
まただ。サッカー好きの口からしか出ないであろう言葉

「だなっ!
今日の部活も楽しみだー」

もう。二人ともサッカー馬鹿なんだから
彼は 高橋 優
同じクラスで麻斗とは1番の仲良しだ
部活もサッカー部という事もあり、信頼し合えるゆういつの親友「パートナー」と言っても過言ではない。

よく朝からあんなに部活の事話せるな〜だなんて思っている私とは違って、本当に二人ともサッカーが大好きなんだ。

朝のホームも終わり休み時間も過ぎて
一時間目が始まった。
私の席は左端の1番後ろの窓側
誰もが羨ましがる席
その斜め右前は麻斗の席だ。
私の好きな麻斗がこんなにも近くにいる
授業なんて集中できっこない。
私はボーっと麻斗の横顔を見つめる。
「…あぁ、かっこいいよ。…もう。」
自然と漏れた声
ボソッと呟くぐらいの声量だったから誰も気付いてないみたい。
って、思ってると麻斗がこっちを向いた。
(もしかしてバレた!?)
って思ったけどそうじゃないみたい。
急にニカって笑うと私に向けてピース✌︎を作る。
あいつは何がしたいんだと思いながらも私はピースは作らずに笑って返した。
そうするとね?彼どうしたと思う?
私も想像してなかったんだけど口パクで

「俺 そんなにかっこいいの?」

って。
ぇえええ!?やっぱり聞こえてたんだ!?
私の驚いた顔を見て麻斗はまたニカっと笑って返した。

だからその笑顔ヤバいって
ニカって何よ。ニカって

私はこれからもこの席に限らず、麻斗の顔を見るんだろうな〜

でも時々少し寂しくなる時がある。

麻斗に1番近い存在の私
でも何だか遠いんだよね
多分それは私が麻斗に恋をしているから。

いつか素直に
「好き」
って伝えたいな。