蒼空と周りの女子の間に入った俺は



目の前の女を睨み付ける



突然のことに驚く女の口も体も固まる










「こっ……これは、仕方の無いことなんです」



目の前の女とは別の女が



意味のわからないことを口にする






「ねえ…それってどういうことかな?」



「君たちのしてることって虐めだよねー?」




拓弥と春斗の言葉で更に黙る女




「僕さー。こういうことする子って


大嫌いなんだよねー」



「こっ木暮くん」



「僕の名前、気安く呼ばないでくれる?


君、だれ?」




春斗のことを知っているのか


顔が青ざめている





「その女は!ヤクザなのよ!


貴方たちが助けるような価値ないの!」



「皆さんは騙されてるんですよ!」



「だから私達が凝らしめてやろうと」






ーーーードンッ





「「「きゃあ」」」




「おいっ黙れ…」



裕は壁を殴り付けて言い訳をし始めた奴等を黙らせる





「なあ…お前ら こいつがヤクザって言ったよな




…………………………お前らに何がわかんだよ」






俺も同じ極道の一人だ



蒼空を傷つけられたうえに



虐めた理由が家のことなら



その刃は俺にだって向くはずだ