私は恭兄さまから離れて、知織ちゃんをお迎えがてらこっそりお祝いを言いに来てくださった一条暎さんにお礼を言った。
静稀さんも顔を出してくださったけど、人目を気にしてセルジュと合流しなかったようだ。
あおいちゃんは夫妻で来てくれて……和也先輩の近況を知らせてくれた……苦境の大学のサッカー部に残って来年はキャプテンになるらしい……まあ、がんばってはるようでよかった。
温かい気持ちになって、私は会場を一回りして恭兄さまのもとに戻る。
ずっと百合子姫に張り付いていた碧生くんは、戻ってきた私を改めて見て、こう言った。
「やっぱり百合子ちゃん、由未と似てる。初対面だとは思えないわけだよ。」
ざわめきと喧噪の中、確かに時が止まった……百合子姫と、近くにいた兄と、恭兄さまと、私の。
何かフォローしなきゃ、って思うんだけど言葉が出ない。
目を見開いてかたまっている私を、百合子姫がチラリと見た。
……知ってることを気づかれた。
ますます進退極まってドキドキしていると、百合子姫は、ふっと笑った。
「うれしいわ。私も、由未さんの幸せにあやかりたいわ。」
嫌味じゃなく、そう言った!
てっきり逆のことを言われると身構えてた私は肩の力が抜けるのを感じた。。
「似てないよ。碧生くん、海外長すぎて日本女性がみんな同じに見えるんじゃない?百合子は由未ちゃ……妻(さい)より、ずっと上品で綺麗だよ。」
色々ツッコミどころ満載な恭兄さまのフォロー。
敢えて無視するけど。
「せやな。百合子ちゃんのほうが美人やし、情も深いな。幸せになりや。」
兄はそう言いながら、少し目を潤ませた気がした。
「義人さん。」
百合子姫も兄の言葉に泣きそうな顔になった。
碧生くんは、さすがに空気が変わったことを察知したらしく傍観してたけど、兄には対抗意識を覚えたようだ。
「百合子ちゃん、俺と付き合わない?」
「早っ!」
突然の碧生くんの告白に、私は思わずそう言ってしまい、慌てて口をふさいだ。
「碧生くん、あまり性急だと軽く思われるよ。百合子も困ってる。距離も離れてることだし、まずはお友達になってやってくれるかい?」
恭兄さまが、そう窘めた。
百合子姫は改めて碧生くんをしげしげと見た。
「冗談じゃないんですか。」
「俺はいつも本気です。」
舞う時のように、きりっと表情を引き締める碧生くん。
「そうですか……」
そう言って百合子姫は少し考えて、頷いた。
「恭匡(やすまさ)さんが勧めてくださるのなら、前向きに検討いたしますわ。」
……こうして、成るか成らないかわからないけれど、また一つのご縁が生まれたようだ。
静稀さんも顔を出してくださったけど、人目を気にしてセルジュと合流しなかったようだ。
あおいちゃんは夫妻で来てくれて……和也先輩の近況を知らせてくれた……苦境の大学のサッカー部に残って来年はキャプテンになるらしい……まあ、がんばってはるようでよかった。
温かい気持ちになって、私は会場を一回りして恭兄さまのもとに戻る。
ずっと百合子姫に張り付いていた碧生くんは、戻ってきた私を改めて見て、こう言った。
「やっぱり百合子ちゃん、由未と似てる。初対面だとは思えないわけだよ。」
ざわめきと喧噪の中、確かに時が止まった……百合子姫と、近くにいた兄と、恭兄さまと、私の。
何かフォローしなきゃ、って思うんだけど言葉が出ない。
目を見開いてかたまっている私を、百合子姫がチラリと見た。
……知ってることを気づかれた。
ますます進退極まってドキドキしていると、百合子姫は、ふっと笑った。
「うれしいわ。私も、由未さんの幸せにあやかりたいわ。」
嫌味じゃなく、そう言った!
てっきり逆のことを言われると身構えてた私は肩の力が抜けるのを感じた。。
「似てないよ。碧生くん、海外長すぎて日本女性がみんな同じに見えるんじゃない?百合子は由未ちゃ……妻(さい)より、ずっと上品で綺麗だよ。」
色々ツッコミどころ満載な恭兄さまのフォロー。
敢えて無視するけど。
「せやな。百合子ちゃんのほうが美人やし、情も深いな。幸せになりや。」
兄はそう言いながら、少し目を潤ませた気がした。
「義人さん。」
百合子姫も兄の言葉に泣きそうな顔になった。
碧生くんは、さすがに空気が変わったことを察知したらしく傍観してたけど、兄には対抗意識を覚えたようだ。
「百合子ちゃん、俺と付き合わない?」
「早っ!」
突然の碧生くんの告白に、私は思わずそう言ってしまい、慌てて口をふさいだ。
「碧生くん、あまり性急だと軽く思われるよ。百合子も困ってる。距離も離れてることだし、まずはお友達になってやってくれるかい?」
恭兄さまが、そう窘めた。
百合子姫は改めて碧生くんをしげしげと見た。
「冗談じゃないんですか。」
「俺はいつも本気です。」
舞う時のように、きりっと表情を引き締める碧生くん。
「そうですか……」
そう言って百合子姫は少し考えて、頷いた。
「恭匡(やすまさ)さんが勧めてくださるのなら、前向きに検討いたしますわ。」
……こうして、成るか成らないかわからないけれど、また一つのご縁が生まれたようだ。



