trick or KISS―キスしてくれなきゃイタズラしちゃうぞ








すると、陸くんがグイッと私の手を掴んで引き寄せた。


「な、なに……?」




近い近い近い近い!!!!

顔に熱が集まるのを感じる。




「俺の………」


「え……?」


「俺の…番。」



陸くんはそういうと


私の耳に口を寄せて



「トリック オア キス。キスしてくれなきゃイタズラしちゃうぞ。」



そう囁いた。



「ぇ………………っ!」



ボッと顔が真っ赤に染まる。



「イタズラ…は………?」


「どーしよっかなーーー?」



陸くんは楽しそうにそう言いながらニヤニヤ笑う。





こ、これはやばいやつを出してくる………!

ハロウィンだから

ほ、ホラーの映画とか!?



それは嫌だぁぁぁぁぁ!!!



「する!するから!イタズラはやめて!!!」



私がそう叫ぶと陸くんはニヤリ、と笑った。




「じゃあどうぞ、お姫様?」



陸くんはイタズラっぽくそういうと目を伏せる。