(12)


次の日、

昨日の熱が

まるで嘘のように引いて、

普通に学校に

登校することが出来た。




教室に入ると、

何故だか

重い空気が流れていた。





でも、

一人が私の事に気がつくと、

打って変わったように、

いつもの明るい雰囲気に戻った。





「美由ちゃんだ!

おはよう!

元気になったんだ!」



「よかったー!

心配したよ!」






みんなが

温かく迎えてくれて、

ほっとした。





だって、

…聖夜祭が近いのに、

伴奏引き受けた私が休むなんて、

すごい迷惑なことだもん。




…さっきの空気は何だろう?

…気のせいだったのかな?