(11)





私は結局、

その日は休んでしまった。




目が覚めたら、

もう10時過ぎ。



カーテンを開けると、

昨日の天気が嘘みたいに

空は、気持ち良く晴れていた。








「ちゃんと食べないと、

薬飲めないんだから、

しっかり食べなさい。」





と、

お母さんに

差し出されたお粥は、

全然、

喉に通らなかった。






何をする気力もなく、

ぼーっと、

過ごしていると、



突然、

それは、起こった。










「美由!

起きてる?

お友達が来てるわよ。」







下から、

お母さんの声がして、

ドキッとした。



お友達って、誰だろう?



…もしかして、友香かな?




とにかく、

一気に目が覚めた私は、


近くにあった

カーディガンを急いで着た。





トントンと、

ドアノックがして、








「入るわよ。」







お母さんがそう言って、

ドアを開けた。







心臓が飛び上がった。

って、こう言う時に使うのかな?




とにかく、

お母さんの後ろにいる人たちを見て、



私は、固まってしまった。









そんな、

私の様子に

気づかないお母さんは、





「今、

温かい飲み物持ってくるわね。」






と言って、

部屋を出ていってしまった。