寒くないのかな?




屋上にある

青いベンチに横になって、

空を見上げていた。









…見上げていた瞳は、

意思が強そうで、

その上、

透き通っていて、





思わず

"吸い込まれそう"

になってしまった。








「お!篤司!

いたいた!」







西島君が、

そう声を上げると、



篤司君は、

上半身を上げて、

こっちを見た。






篤司君は、

私達を確認すると、

体ごと起き上がって、

こっちを見て、言った。







「おぉ、西島!

それに、友香さんと

美由さんだっけ?



珍しい顔合わせだな。

こんなとこまで、何か用?」





西島君は、

篤司君の近くまで行きながら、

言った。







「実はさ、お前に頼みがあって。」







「頼み?」





篤司君が聞き返すと、

西島君は、笑顔で言った。








「そう!

今回の聖夜祭の作曲の手伝い!

大変そうだからさ!

お前、バンドやってるし、

得意だろ?」








篤司君は、

聞くと同時に

顔を歪ませて言った。