強引な篤司君に、 私が抵抗なんか出来るはずなく、 そのまま 引きずられる様に廊下を歩いた。 篤司君と手をつないでる…。 大きくて温かい手。 私の手を包んで、 引っ張ってくれる。 いつもより ずっと近くて さっきより、ドキドキする。 本当は、 そのまま、つないで欲しいって 思ったけれど、 篤司君は、途中で手を解いて、 「…ごめん。」 そう言った。