「美由!ホントによく頑張ったね!」





近くに座っていた友香が

そう言って、肩を叩いてくれた。










本当に…本当によかった。






本当に…ありがとう。







感謝の気持ちいっぱいで

篤司君を見ると、





篤司君は、

周りの友達に絡まれながら

満面の笑みを浮かべていた。










こうして、

たくさんの友達に囲まれてると




篤司君が




遠くて

眩しい存在だって





…改めて感じた。







もう

…二人で

放課後に残ることも無いんだ。






曲が完成したのは、嬉しいけれど…。








やっぱり、寂しい。







「とりあえず、

伴奏者は…美由ちゃん決定!」








えっ?






急に、西島君が前で

そう言ったのでびっくりした。






ぼーっとしているうちに、

もう指揮者と伴奏者を決めていた。







「美由ちゃんでいいよね?

って言うか、

それ以上の適任者いないでしょ?」







みんな、”うんうん”と、頷いて私を見た。






そっか。

そうだよね。




一応、作ったのは私だもんね。







「は、はい。お願いします。」






西島君は、笑顔で言った。







「よろしくね!

美由ちゃん。



それから、指揮者なんだけど、

やっぱり、

曲を理解してる篤司がいいかなって、



俺は思うんだけど、


…みんな、どう思う?」



みんなも目を輝かせて頷いた。





そうだよね。






篤司君、人気あるし。



それに、頼りになるし。


私も、いっぱい相談したい。