「美由も、書いてみればいいじゃん。」







ビックリした。

一瞬、

言われたことが、信じられなかった。







「私が、歌詞を?」








篤司君は、真面目に頷いた。





「あぁ。」





…考えもしなかった。


自分で書くなんて。









でも。




いつも、

どこか心の奥に

しまってばかりいた素直な気持ち。




篤司君へのこの気持ち。



歌詞なら、出せるかもしれない。





”誰か、何か、

大切なものに感じたことを、

思ったように書けばいい”





さっき、

篤司君が言った言葉が

頭にずっと響いてる。






…うん。

やりたい!






「私…やってみたい!」







篤司君は、頷いて笑った。





「あぁ!

やってみろよ。

まぁ、1番最初に、

とは言わないが…。

その歌が出来たら、俺に聞かせろよな。

楽しみにしてるから。」




誰よりも

あなたに聞いてほしい。