佐野翔大side


「今日からまた仕事か…面倒くせぇ」



車で事務所へ向かう。そして、いつもの場所にたどり着く。



寛太は先に着いていたらしい。


「今日は変なのきてなかった?」


「おかげさまで」


「そんなことより、マネージャー変わるんだって。それが、またかなり美人なの」

「へぇ〜。山さんじゃなくなんの?」


「山さん、結婚して一年どっかで過ごすんだってさ」


「山さんらしいな。」


「あぁ。葵〜おせぇぞ!」


「ごめんごめん!!!しょう大丈夫だった?」


「おかげさまで」


「それ二回目」


「マヂ〜?」



いつものようにバカ笑いして、だんだん朝よりは気分が良くなってきた。




ガチャッ



綺麗な人が入ってきた。その場の空気が一変する。



そこらの女優みたいなんじゃなくって…なんていうかオーラが違う…



「こんにちは!……じゃなくて…おはようございます!」


恥ずかしそうに顔を赤らめる彼女は可愛かった。多分、俺はこの時から彼女を意識していたんだと思う。



「山口さん(山さん)の代わりのマネージャーになった谷川玲那(たにがわれな)です!よろしくお願いします!」