飛真さんはとっても不思議な人だ…






今日出会ってよかったと思った…






「じゃ暇な時、いつでも来てねー!」






「はい、ありがとうございます」





「あっ、そうだ!桜花ちゃん俺には敬語使わないでね!」





「いや、それは…」





「俺がいいって言うんだからいーの!ね?」






「は、はい…」



「桜花ちゃん?」





怒ったような顔を私に向ける飛真さん…




「うん、よろしく!飛真さん」





「飛真でいーよ!」




「いや、それはー流石に…うん、分かった…あ、飛真」





私が断らろうとすると怖い顔でこちらを見てくるもんだから断れなかった…





「うん!よろしくね!」





「じゃ、私帰るね」





そう言って帰ろうとすると飛真が






「桜花ちゃんの居場所は俺の所にあるからね!?」






今一番私が欲しかったもの…






“居場所“






それを飛真はくれるの?





私はとっても嬉しかった…






今の私にはじゅうぶんすぎる言葉だ…





「ありがとう飛真」






「だから来いよ!」






「うん!飛真も話ぐらいならいつでも聞くからねー?」







私がそう言うと飛真は驚いた顔をして





「ハハッ、桜花ちゃんにはバレてたか…」





といった。





「バレバレだよ(笑)」





「そっか、ありがとな!」





「うん!じゃーね!」







桜花が去った後、飛真は小さく









―――「葵…ごめんな。」






と言った…