「恥ずかしがったけど…
あとで考えて嬉しかったの、
まだ覚えてる」
そこまで言ってはっとする。
何を言っているんだ、あたしは。
こんなんじゃまるであたしが光輝のことを好きみたいじゃないか。
「むっ、昔のことだけどっ!」
「……」
照れ隠しに言い捨てた言葉に対し、光輝は何も言わなかった。
そのことがさらにあたしの羞恥心を煽る。
何か言いなさいよ……バカ。
手汗をぎゅっと握って、自分の腕に軽く顔を埋める。
合わせる顔がない気がした。
そして、光輝に何て言われるか予測できないのも怖い。
さっきからあたしの顔をビックリしたように見つめている光輝。
そんな彼が視界の隅で口を動かすのを確認した。
「お前……」
「なっ、何よ……」
どうせいつもみたく…からかうんだ。
いいもん、別に。
嬉しかった、という気持ちに偽りはないのだから。
笑うなら笑えばいい、そう思っていた。
だけど、光輝が見せた反応は違った。

