「さっきよりは落ち着いた?」
「う、うん」
子供みたいに頷くあたしに光輝は少しだけ吹き出すと、頭をぽんぽんと撫でてきた。
そして、あたしのことを試すかのように顔を覗き込んでくる。
「どうする?一緒に行く?」
「は……はい」
恥ずかしいなんて関係ない。
もう一人なんてまっぴらだ。
思わず敬語になってしまったあたしに光輝は、
「……ん」
手を差し出してくる。
「え……」
その真意が分からずにじっと見つめていると、
「手だって」
「…っ……」
あっという間に右手を掴みとられてしまった。
そのままぎゅっと恋人繋ぎをされて、顔の温度が急上昇する。
そして、光輝は肝試しのコースを外れたまま海の方へ歩き出した。

