そんな勝手な気持ちでキスをしたところでに伝わるわけもなく。
「バカ、瀬田のバカ!
何してるの?
こんな大勢の前で……」
ぽっと火照る頬を両手で抑えて、小声で文句を言う。
声が震えていて、瞳は潤んでいて、ちなみにその小声はマイクに拾われていた。
愛くるしい声も、食べちゃいたくなる表情も、全てが皆にさらされている。
美空ちゃーん! 立花可愛いー! と、アイドルライブ? みたいな歓声が上がっている。
何かムカつく。
俺の美空だっての。
それにしてもこのマイク、こんな小さな声も拾うのか。
俺はそれを利用してやろうと思った。
「じゃあ、後で誰もいないとこで、またしような?」
あくまでも小声で言った。
あくまでも。
「バカ、瀬田のバカ!
何してるの?
こんな大勢の前で……」
ぽっと火照る頬を両手で抑えて、小声で文句を言う。
声が震えていて、瞳は潤んでいて、ちなみにその小声はマイクに拾われていた。
愛くるしい声も、食べちゃいたくなる表情も、全てが皆にさらされている。
美空ちゃーん! 立花可愛いー! と、アイドルライブ? みたいな歓声が上がっている。
何かムカつく。
俺の美空だっての。
それにしてもこのマイク、こんな小さな声も拾うのか。
俺はそれを利用してやろうと思った。
「じゃあ、後で誰もいないとこで、またしような?」
あくまでも小声で言った。
あくまでも。



