「立花ちゃんの鈍さは一級品だなぁ
それにしても瀬田、よくやった!
おめでとう!」

高橋の一言で、拍手が起こった。

「鈍くて鈍くてもうね、どうしようもないよなぁ」

あれ? あれ? どうしてみんな驚かないの?
と、美空はキョロキョロしている。

そんな姿を、皆微笑ましく見ていた。
美空は学校全体ではアイドルかもしれないけど、このクラスでは可愛いキャラクターのようなものだ。