しずくの言う恋というものがどんなモノなのか、あの頃の僕には、まだわからない。
けれど、しずくを失う事への恐怖は、自分が死んでしまう事よりも大きいと思えた。
もし、この感情が恋や愛と呼ぶモノなのだとしたら、そうなんだと思う。
思うというより、そうだろう。
日に日にこれが愛なんだと、今はわかる。
あの時微笑んだ しずくの顔は何を思っていたんだろうかと今でも、ふと思い出し考えることがある。
「椋〜!!」
桜並木をしずくが走って来る。
僕は手を振った。
あの時急に病室が静かになり中から先生達が出て来た時、ゾッと背筋が凍ったんだ。
悪い想像しか出来なくなってしまってた。
先生が何かおじさん達に言ったのがわかる。
けれど世界が音をなくした様に僕には無音の世界で、慌てて病室入って行く おじさん達がスローモーションの様に動いてて、僕もその後に続いたけど手足が上手く動かなくて、やっとの思いでしずくのそばに行くと目を覚ました しずくが言ったんだ。
「ただいま。」って。
僕は、その言葉を聞いて思いっ切り大声を上げ泣いた。
男の子なのにとか、中3なのにとか、どうでもいいぐらい、恥ずかしさなんて感じないぐらい泣いた。
人生で一番泣いた日になった。
「椋、何処行こうか?」
椋のもとに着くなり腕を組んで、しずくは言った。
「何処でもいいよ。」
「じゃ、遊園地!!」
「子供かよ!?」
「えぇ〜いいじゃん。」
ふくれてみせる しずくが今では可愛いと素直に思える。
あれから月日は流れて僕たちは二十歳になった。
今年の秋。僕たちは結婚をする。
正体のわからない恋や愛は、目の前に居る しずくそのものだったんだと思える僕は少し大人になったのかも知れない。
今なら出会った人達にあの頃の僕よりは優しく出来るんだろうなと思う。
あれから、僕に力はなくなった。
最後の霊は しずくって事になる。
しずくに話すと「やっぱり私って椋にとって特別なのね」と、笑って言った。
僕たちはこれからも、一緒に歩いて行く。
僕たちのスピードで、僕たちらしく…二人で。。
けれど、しずくを失う事への恐怖は、自分が死んでしまう事よりも大きいと思えた。
もし、この感情が恋や愛と呼ぶモノなのだとしたら、そうなんだと思う。
思うというより、そうだろう。
日に日にこれが愛なんだと、今はわかる。
あの時微笑んだ しずくの顔は何を思っていたんだろうかと今でも、ふと思い出し考えることがある。
「椋〜!!」
桜並木をしずくが走って来る。
僕は手を振った。
あの時急に病室が静かになり中から先生達が出て来た時、ゾッと背筋が凍ったんだ。
悪い想像しか出来なくなってしまってた。
先生が何かおじさん達に言ったのがわかる。
けれど世界が音をなくした様に僕には無音の世界で、慌てて病室入って行く おじさん達がスローモーションの様に動いてて、僕もその後に続いたけど手足が上手く動かなくて、やっとの思いでしずくのそばに行くと目を覚ました しずくが言ったんだ。
「ただいま。」って。
僕は、その言葉を聞いて思いっ切り大声を上げ泣いた。
男の子なのにとか、中3なのにとか、どうでもいいぐらい、恥ずかしさなんて感じないぐらい泣いた。
人生で一番泣いた日になった。
「椋、何処行こうか?」
椋のもとに着くなり腕を組んで、しずくは言った。
「何処でもいいよ。」
「じゃ、遊園地!!」
「子供かよ!?」
「えぇ〜いいじゃん。」
ふくれてみせる しずくが今では可愛いと素直に思える。
あれから月日は流れて僕たちは二十歳になった。
今年の秋。僕たちは結婚をする。
正体のわからない恋や愛は、目の前に居る しずくそのものだったんだと思える僕は少し大人になったのかも知れない。
今なら出会った人達にあの頃の僕よりは優しく出来るんだろうなと思う。
あれから、僕に力はなくなった。
最後の霊は しずくって事になる。
しずくに話すと「やっぱり私って椋にとって特別なのね」と、笑って言った。
僕たちはこれからも、一緒に歩いて行く。
僕たちのスピードで、僕たちらしく…二人で。。


