あたしはお兄ちゃんにも叶さんにも声をかけず、逃げるようにキッチンへと向かった。


2人の足音が階段を上って行くのを聞く。


心臓はドクドクと早くなり、喉がカラカラに乾くのを感じた。


あたしはコップに水を注ぎ、一口飲んだ。


殺人犯が、今この家にいる。