「もう嫌! どうして、私がこんな目に合わなければならないの!?」
「落ち着いてくれ……必ずどうにかなるから」
「なるはずないわ! どうして……私からあんな『呪われた子』が産まれて来たの!? 私が何をしたっていうの!!」
「しかし、私達の子だ。私達が育てなければ」
「そんな事知らないわ! あんな子、売ってしまいましょう! あの子のせいで、ろくに働けていないのよ? もう、貯金が全く残ってないの!」
「しかし……」

 この家は私のせいでとても貧しいのですが、最近は食べ物を買うお金すらありません。森から取ってきた食材を、調理して凌ぐ毎日ですが、もうじき冬が来てしまいます。

 ボロボロで風が吹き抜けるこの家では、寒さも凌げませんし、森から食材を取ってくることも出来なくなってしまいます。