dearest〜親愛〜

そんなの雑誌には載ってなかったはず



「大好きな人に私の笑顔を届けたいなんだってさ、誰だろうな大好きな人って」



「しらねぇーよ、てか瑞穂彼氏とかいねぇーよな?」



「さあ?その辺まだ話聞いてないから」



なんて夕陽は笑う



マジか彼氏居ますとか言われたら俺どうすんだ




よくよく考えたらずっと俺を好きかはわからないし


あんな別れ方して傷つけたんだ嫌われていても仕方ない



「ヤバイ、嫌われてるかも」



「今更?太陽って意外に自信家だよね?瑞穂くらい可愛いけりゃ周りがほっとかないよね、それを瑞穂が帰りたがるまで待つとか超余裕だよな」



夕陽に言われて気づいた



なんでもっと早くに気づかなかったのだろう




瑞穂が今でも俺を好きな可能性なんて低いのに




「夕陽、俺やばいかも」



「今更だね」



マジ凹みしながら部屋に帰った



隣に寮に瑞穂がいるって思うだけで気になって眠れない




そんな俺をよそに時間はすぎて毎日毎日



LIVE後に倒れるあいつを楽屋まで運ぶ日々



マジで瑞穂に話しに行く暇がない



帰りはあいつが目を覚ますまで楽屋で待たなきゃいけなくて深夜帰りばかりだ



「マジでそろそろ慣れろよ」



「無理、今日もよろしくね太陽」



マジでこいつクビにしてしまいたい



寮に迎えに来て今日もLIVE



こいつの寮の扉を開けたら瑞穂とバッタリ会った



でもこの状態ヤバくないか



声をかける前にドアが閉まる



「ああ、また勘違いされましたね」



なんて呑気に言うこのバカマジでLIVE終わらなきゃ話せねぇーな



てかLIVE終わったら夕陽の結婚式の曲母さんと合わせなきゃいけない



「マジで時間ねぇー」



虚しい俺の叫びだけが廊下に響いた