dearest〜親愛〜

それでも時間は無情にも過ぎていく



久しぶりに検診に病院に来た


「調子いいみたいだね、問題ないよ」



「ありがとうございます。先生さ、前に俺が手術しないって言った時俺に母さんに似てるねって話してたよね?あれってさ母さんもはじめは手術を拒否したから?」



「そうだね、流加さんも拒否し続けた、恋さんにも内緒で病院通い続けながらでも歌は辞めなかった、彼女は声潰してでも歌うって僕に言ったんだよ、歌いたいって、手術して歌えなくなるなら歌えなくなるまで今のままでも歌うってね、まあ君とは正反対だねそこは」



まさか母さんがそんなことを言ってたんだ



「まあ、結局度々出なくなる声を心配した恋さんにバレてね、流加が歌えなくても流加は流加だからって、LIVEしなくてもいいLIVEが出来なくなってもいい、歌えるなら可能性があるなら手術しようって説得してね、太陽くん、確かにアーティストとしてはLIVEは大切かもしれないでも歌を届ける方法なんていくらでもあるんだ、君や流加さんたちの曲を聞くだけで人生が変わる人は沢山いるんだよ、君たちが始めたことはそんな沢山の人の光になってるんだ、きっちり今でもLightを待ってる人たちはいる、それを忘れないで」



先生はそう笑う



ああ、そうか始めた時からもう誰かに届けてるんだ



なら今でも待ってる人たちはいるかもしれない、なら…俺にできるのは



「そうそう、たまにはさわがままに自分の思うままに動くのも悪くないと思うよ」



そう先生に言われた



素直に思うままに



「それはもしそれで誰かを傷つけてもですか?」



「そうだね、人はみんな誰かを傷つけているもんだよ、少なくても誰かと関わってる以上はね」



傷つけてる…そうか…だとしたら


「傷つけてまで俺がすることはきっと…」



「見えてきたみたいだね」




先生は優しく笑う