dearest〜親愛〜

ブースの中では瑞穂がうたってる


なんかこの曲瑞穂の声に合ってる



「これ親父が作ったの?」



「みたいね」



「瑞穂の声が際立つな」



「瑞穂ちゃん、ソロで出す?」



「出すわけないだろ」



「だろうね、だいたい、これは瑞穂がデモ聴いて正確に歌ってるからよく聞こえるだけ、あの子にはその基礎さえないの」



「まあ、任せるわ、瑞穂はソロでは歌わせないから」



「わかってるわよ」




「あの、こんな感じでいいんですか?」



ブースから出てきた瑞穂が母さんに聞いていた



「ありがとう、ごめんね、やっぱり瑞穂に頼んで正解だったわ」





「はぁー」



瑞穂は不思議そうにしてる




「ちなみに瑞穂ちゃんはソロでやる気はないの?」



俺を見て笑いながら瑞穂に聞いてる母さん




「ありませんよ、私は太陽と夕陽いなきゃ嫌なんで」




「そっか、まあ大切なLightの姫をLightのナイトたちが離すわけないか」



なんて笑ってた





それから母さんは瑞穂の歌を持って出かけた



「何だったの?」



瑞穂が母さんの出て行った扉を見ながら聞いてきた




「ああ、なんか基礎的な歌い方を聞かせたかったらしい」



「そうなんだ」



「まあ、あとは親父と母さんがどうにかすんだろう」



そう瑞穂に言う



マジであの二人はなに考えてるかわからない



その疑問を抱いたままで俺と瑞穂が母さんと親父の凄さを知るのは数ヶ月後の出来事だった