“大嫌い”と言われて良かったー……
“大嫌い”と言われれば諦めがつく。
もう、これで、今度こそちゃんと面と向かって“さよなら”が出来るー……
『………大嫌いだよ……小原なんて……。
一緒に喜んでくれない小原も、慰めてもくれない小原も、隣に居てくれない小原も、約束も守ってくれない小原も………大嫌い……大、大、大嫌いだよ………』
(…………約束………)
俺は一年前のことを思い出していた。
記憶の中の俺とバカ女ー……
櫻井さんに振られて傷心だったバカ女が俺に言ったこと。
「私が幸せになるまで、ううん、私が小原なんて必要ないって思えるくらい幸せになれるまでは誰のものにもならないで?」
「私が幸せになれるまで、小原……ずっと私の慰め役でいてね?」
理不尽な言い分だと、あの時も本気で思った。
『………傍に居てよ………。
小原の“大丈夫”って言葉がなきゃ、私……頑張れないよ…?
小原の慰めがなきゃ起き上がれないよ……小原が背中を押してくれないと前に進めないよ……。
小原と会いたい……小原の声を近くで聞きたい……もう嫌だよ……小原と離れてるの……。
もう……小原を探すのは………もう、嫌だよ………』
(………へ……探す…………?)
何、言ってんの、このバカ女は………
なんで、バカ女が俺を探すんだよ?
(だって、お前の好きな奴は……お前が必要としているのは櫻井さんだろ…?)

