君が罪なら俺は罰を受け入れる








『そうだなー。俺もこんなところで挙式出来るとか、なんかいいわー。』



櫻井さんがそう言ってバカ女に優しい笑みを見せれば、バカ女も嬉しそうに笑みを返す。



二人にとっては当たり前の光景、なのに俺には……。





(こんなに新郎新婦の仲睦まじい姿を見て、心が痛くなったのは初めてだな……)



(……一番、この新郎新婦を見る事が出来て嬉しいはずなのにな。喜ばなきゃならないのにな。)








『お二人の挙式が素晴らしいものになるように、私どもも尽力いたします!』





俺の言葉に二人は顔を見合わせ、櫻井さんは俺の方に顔を向けてにこやかな微笑みをくれた。


柔らかい笑み、けれどそこには何かに困ったかのような顔にも見えた。







『俺、あなたには一生、敵わないと思います』





櫻井さんがまるで独り言のような、そうとも思えてしまう小さな声で話す。


櫻井さんの言葉に俺は耳を疑い、櫻井さんの顔を思いっきり見つめてしまった。



俺の視線を感じとったのか、櫻井さんは俺に背を向け、そしてチャペルの正面に移動する。



チャペルの正面にはイエス・キリストの銅像が配置されていて、櫻井さんはその銅像の前までやってくるとイエス・キリストを見つめた。








『小原さん、ここは真実の愛を誓う場所ですよね?

 俺、ここで真実の想いを語らないといけないのは……小原さんなんじゃないかなと思うんですけど……どう思います?』





櫻井さんはそう言って、俺の方に振り向いた。




突然の櫻井さんの行動に、言葉に、俺は困惑した顔で櫻井さんを見返した。