顔を視線の方へと完全に向けると、そこにはキョトンとした顔でこちらを見ている、お隣さん。
一瞬目が合った、そう思った時は既に私は視線を逸らしていて。
でも、お隣に座る彼が声をかけてくる。
『あ、初めに言っておく。
俺、好きな女いるから恋愛対象から除外しといて』
それも抑揚のない、一定の口調で、彼はそう言ってきたんだ。
『…………え……』
(恋愛対象から除外してって、最初からその気はありません!)
(と、いうより、ちゃんと好きな人がいる人を好きになっても結末は見えてるし、そういう人を好きになるなんてことまずないよ……)
男の子は、嫌いー……
乱暴だし、口は悪いし、ガサツだし。
そんな私が男の子を好きになるとか、ましてや男の子と恋をするとかなんて………
『すっげー好きな女がいるから、それ以外は興味ないんで。』
念を押すかのように、隣の席の彼はそう言う。
『好きにならないように気をつけます。』
だから、私はこう答えていたんだ、きっとー……

