「なんて可愛い顔してるの!」 女の人はそう言ってずんずんとエーラに 歩み寄ると、 「あなただけビシャビシャじゃないの、私が着替えさせてあげようか?」 とにっこりと笑った。 エーラはそんな女の人を見て、後ずさりを しながら 「け…結構です」 と答える。 一方で、女将と呼ばれたお婆さんは、 私たちをじーっと眺めると、 「随分美形ばっかだねー、しょうがない、安くしとくよ」 と言うとまた、ふぇっふぇっふぇと笑った。