そこで私はパチッと目を開けた。


目の前にはエーラの顔があり、


私はエーラの胸元の服を掴んで引っ張っていた


「…置いていかないから早く起きろ」



エーラは少し呆れたような顔で、私の手を



自分から引き剥がしながら言った。






「う…ごめんなさい。寝ぼけてたみたい…」



そう返事をして、目をこすりながら起き上がる



なんて…生々しい夢なんだろう。





…あれは、本当に夢だったのかしら。




そんなことを考えていると、シオン様が


私の側に来ていった。




「フィアネ、やっと起きたんだな」


「う…ごめんなさい、寝坊して…」


「あ、いやそういう事じゃないんだ。フィアネは、白虎の居場所を知ってるのか?」


シオン様のその問に、私は驚く。



「白虎…ですか?本来は西の祠に居ますが、今は…どこに居るのか…」


「初代の麒麟から、白虎を助けてくれと言われたんだ。」


「え?」



それは…


「夢、ですか?」


そう聞くと、シオン様は頷いた。




…私と、同じ夢を…?