その言葉を聞いて、エーラは 「俺がすごいことなんてなにもないよ」 とだけ言うと、黙々とさばきだす。 「全部、一人で背負い込まないでね」 私はそう言って、笑いながらエーラに 寄り添った。 きっと今まで、シオン様以外誰も信じず 一人でやってきたのだろう。 「…」 エーラは少し驚いたようにこちらを見ると、 少しだけ笑って頷いた。 それを見届けると、私は立ち上がって 火をおこす為にマキを集めるシオン様の元へ 行った。