「一緒に来たいみたい」
私がそう言うと、シオン様とエーラは
頷いた。
「一緒に行くのなら名前がいるな」
とシオン様は言う。
名前かぁ…
「エーラ、なにかいい名前はない?」
と、エーラの方に話をふると、エーラは
少しの間鷹を見つめてから、
「栗まんじゅう?」
と言った。
すると鷹は怒ったようにピィーっと鳴いた。
「…ダメみたいよ」
「じゃあ、まんじゅう」
「…まんじゅうから離れてあげて…」
そう言うとエーラは、
「俺はいい名前なんて思いつかないよ」
と困ったように言った。
「…まぁ、そうだよね。シオン様は、何かありますか?」
そう聞くと、シオン様が口を開く前に、
鷹はピィーっと、怒ったように鳴いた。
「まだ何も言ってないよ…」
と苦笑いしながらシオン様は言う。
「…その子は、フィアネに名前を付けてもらいたいんじゃないのか?」
とシオン様が言うと、鷹はピィと鳴いた。
「この子の名前を…私が?」
そう言われても、名前を付けたことなど
私も今まで無かった。

