「山越えなんて初めてだ」 そう、楽しそうに言って瞳を輝かせるシオン様 を見て、私は少し笑ってしまった。 「切り立った崖とかもあるので、結構危険かも知れませんけど…」 そうシオン様に言うと、シオン様は笑って 「崖ぐらい大丈夫だよ。とりあえず、そこに向かうことにしよう。出発は三時間後でいいか?」 と言った。 「わかりました。色々準備しますね!」 そう返事をして、本殿の方へ向かった。