「これが、麒麟と四聖獣にまつわる神話です。しかし、実際はちがったのです。」 フィアネはそう言うと、また語り出す。 平和になった国で人の笑顔を見ているうち、 麒麟は、人間と暮らしたい、人間になりたい と思うようになり、本来の姿に戻ることは 減っていった。 そして長い歳月が立ち、いつしか麒麟は、 自分は人間だと思いこみ、四聖獣のことすらも 忘れてしまった。