ライアが放った
その言葉を、私は待ち望んでいたはずだった
のにも関わらず、少しだけ瞳に浮かんだ
寂しそうな色に、何も言えなくなってしまった
…この人は、どれだけの間この村で、
この村のために尽くしてきたのだろう。
寿命の無い四聖獣にとって、何にも変え難い
というような人を作ることはすなわち
残酷な別れを意味する。
ただの人間は、本当に簡単に死んでしまうの
だから。
けれどライアは、この村に、何にも変え難い
ほどの大切な人を何人も持っているように
見える。
私にはできない。
と、心の中で思いながら、私は口を開く。

