「ふざけるな…」 エーラが押し殺すような低い声で言うのが 聞こえてくる。 今にもフェルナンの首をはねてしまいそうな… そんな覇気が、離れていても伝わってくる。 「命令だ。エーラ、下がれ」 その時、シオン様が後ろからエーラを睨んで 言った。 ハッキリとした命令の口調にエーラは少し 怯み、しぶしぶと刀を下ろす。