案の定、さっき吹き飛ばされた時に
打ったようで、背中も少し腫れていた
それを、目を閉じて集中して治すと、
そして再度目を開くと、エーラは
「ありがとう、少し休んでて」
とささやくように言うと、ぺトラスに
斬りかかっているシオン様の援護に向かった。
私はその場に横たわりながら、動かない体を
もどかしく思う。
その時、首にひんやりとした感触がして、
驚いて振り返ろうとするが、体中痛くて
それどころではなかった。
私は首をつかまれたまま、持ち上げられた。
その時見えたのは、前にも会った、ラナという
少年だった。
「う…」
体中の痛みとともに、息苦しさに襲われて、
意識が飛びそうになる。
「そこの二人、注目ー!」
と、私の首を絞めながらラナは陽気な声を出す
それに驚いて振り返ったシオン様とエーラを、
ぺトラスは素早く蹴り倒す。
「少し時間がかかりすぎたか。」
ぺトラスはそう言いながら青龍の祠に近づいて
行くと、その中に手を伸ばし、青龍の石を
取り出した。

