シオン様とエーラが出ていってから少し立つと
フェルナンが役人たちを引き連れて村まで来た
ここの村長であったおじいさんに
これから用水路を作るのだという旨を伝え、
そのまま作業を始めたのはもう1週間ほど
前のこと。
私はいつも、日の出の少し前ぐらいから
ゼンと一緒に泊めてもらっている家屋を出て
シオン様とエーラの元へ食料などを届けに
行っていた。
なぜこんな時間に?というと、
飛んだ方が早いので、村人や役人たちに
見られないため。
そして、夜に飛ぶと、暗すぎて
エーラとシオン様のいる位置がわからないから
である。

