「…秘密の力、ですか?」
私が答えに迷って作り出してしまった沈黙を、
ライアがいたずらっぽく言って破る。
「俺もありますよ、そういうの」
急にそんなふうに言い出すライアに驚いて、
「…どんな力を持ってるの?」
と聞いてみる。
「それは…」
と、ライアが口を開いたところで、
ガサっと後ろから茂みを揺らす音がして
振り返る。
「…誰だ」
ライアも威嚇するように茂みに言うと、
そこからひょこっと顔を出したのはエーラ
だった。
「フィアネ!こんな所にいたのか…」
と言いながら私の姿と、ライアの姿を
エーラがよく見た瞬間、エーラは固まった。
「ちょ…フィアネ…」
「ごめんなさい」
言わなくても、言いたいことはわかる。
なぜ、部外者におおっぴらに力を使っているか

