「さっき俺が苦戦してたってこと、内緒にしておいてくれますか?」
そのライアの言葉を聞いて、私は
「どうしてそんな無理をするの?」
と聞き返す。
「…別に、無理をしてるつもりはなくて…ただ、村の人たちを不安にさせたくないんです」
ライアがそう言ったあと、私はライアの腕を
掴んで、村から外へ出た。
「ちょ…フィアネ?」
私に手を引かれながら、訳が分からないという
ように私のあとをついてくるライア。
そして、村から見えない森の中の気の影まで
たどり着くと、
「そこに座ってもらえる?」
と、気の根元を指さした。
私がしようとしていることがなにかは、ライア
はわかっていないみたいだったけど、
素直にそこに座ってくれた。

