「え…なんで…」 そうエーラは訝しげに聞くけれど、 青年はそれには答えず、 「助けてくださってありがとうございました」 とだけ言うと、自力で立ち上がり 森の奥に入っていこうとする。 「ま…待って!あなた、怪我しているでしょう?」 そう私が引き止めて聞くと、 「あぁ、これぐらい大丈夫ですよ。すぐに治ります」 と笑っていった。 「あなたがた、よければそこの村、寄って行ってくださいね」 青年は付け加えるようにそう言うと、 今度は本当に、森の奥へと消えてしまった。