黄金と四聖獣

フィアネside


「え?」


という、シオン様の驚いたような声が部屋に


響く。




「え…え?付いてきてくれるのか?ゼン…」


そう目を見開いてシオン様がゼンに聞く。




「だから、そう言ったろ」


と、ゼンが返すと、シオン様は


「でも、女将はいいのか?」


と心配そうに聞いた。





「とにかく、俺は行くって決めた。シオンはそのへんは気にすんな」


女将さんのことは一言も言わずに


ただそう言うゼンに、私は思わず口下手だなぁ


と思ってしまう。





「…そうか…。私からしたら嬉しいことだ。ありがとう、ゼン」



シオン様も詮索はせずに、微笑んでそう言った




「ただし、玄武と青龍のことは探してほしい。会ってみたい」


そのゼンの言葉に、シオン様は




「勿論そのつもりだよ」


と答える。