「一泊ですか?」 そう少女に聞かれ、俺は 「あぁ…今のところは」 と頷きながら言った。 「そうですか、じゃあお代は三百コルネです」 「二人で?」 「はい!」 元気よくいう少女に三百コルネを渡しながら その安さに驚いた。 こんな代金でやっていけるのか…? 「じゃあ、お部屋にご案内しますね!」 その少女について行き、案内された部屋は 意外にも広く、綺麗に掃除された部屋だった。 俺達はそこで一晩明かし、次の日の朝 荷物は後で取りに来ると言い残し、宿を出た。