私は、エーラの少しふらつく身体を
支えながら、エーラの刀の柄に手をかけた。
…追っ手か…
そう思いながらいつでも刀を抜ける準備をする
すると、その足音の主が、気の影から姿を
現した。
それは、赤い髪の美しい少女だった。
少女は、白と赤の着物を着て、長い髪を
後ろでゆるく束ねていた。
「あなたたち、ここでなにを…」
と、少女は言いかけて私の顔を見ると
固まった。
「…黄金の瞳…」
「…!?」
さっき、エーラにも言われたばかりだが…
私の目が、金色であるはずがないのに…
「…!そちらの方怪我してるじゃない」
少女は、エーラの怪我に気づくと、私に言った
「手当をしてあげる。その人を連れてきて」
素性も全く知らない少女について行って、
もしも罠だったら…
などと思ったが、やはり今はエーラの命が
最優先だと思い直し、
「わかった!」
と答え、エーラをおぶり、少女について
歩き出した。

