「ホントに綺麗な顔してんな」


という言葉にクオンから目を離して顔を


上げると、私の周りにも沢山の山賊が集まって


来ていた。




「あの二人のどっちかは恋人かい?」


と聞かれて、私はふるふると首を横に振った。



「じゃあ俺なんかどうだい?」


「てめーが相手にされるわけねーだろ、あの二人も相手にされてないんだぞ」


「ていうか、俺ら全員ダメだろー」


「もしかしたらってことがあるかもしれないだろ!」



口々に皆が色々なことを言うものだから、


私は少しのけ反ってしまった。





「あー!てめーら何抜け駆けしてるんだ!」


なんて声が聞こえて、またどんどん山賊が


私の周りに集まってきた。