エーラのその言葉に頷いて同意する。
その時、
「そろそろ、市場にでかけてみようか」
というシオン様の声がして、私もエーラも
頷いた。
「クオン」
と私が呼ぶと、クオンはさっと私の肩に
飛び乗った。
そして、部屋の扉を開けようとした瞬間、
戸は、外側から勢いよく開いた。
「…!?」
いきなり開いた扉に驚いていると、
外から女将さんが入ってきた。
「昨日はよく眠れましたかえ?」
と、女将さんはニコニコしながら聞いた。
それに、
「はい、なんとか…」
と、シオン様は答えた。
「あんた方の枕投げの才能!気に入りましたぞ!」
と、おかしなことを言い出す女将さん。
「あ…あの…」
私が話に割って入ろうとするけれど、
女将さんの話はまだ続いていて、
「あんた方、まだこの市場の近くに留まるつもりかい?」
と聞かれる。
私とエーラは、シオン様の方を向いた。
するとシオン様は、
「とりあえず、今日は市場を見て回るつもりです」
とだけ、笑って答えた。
「そうかいそうかい。もしまだここに留まるのなら、昨日の宿代だけでもう少し止めてやってもいいよと言いに来たんだ」

