たわいのない会話をしていると
体育祭の式の時間になり
私達は学校を出て競技場にむかった
競技場に着くと美緒たちとは別れ私は
放送室にむかった
別れ際に「頑張ってくる」と及川君と美緒が私に言った
「頑張ってきてね。」
と言い手を振り放送室に向かっていると
担任に捕まり
「今日の種目時間の予定表。」
と渡された原稿
それを受け取り私は誰もいない放送室で待機をした
大きな鐘の音
それは式が始まる合図で静かな放送室に校長先生が現れた
校長は私の隣に座りマイクのスイッチを入れた
どこでも聞くような話をしている
校長が隣にいる事でなぜかソワソワして
手に変な汗をかく
そんな私を見て校長は話が終わった後マイクを切り優しく話しかけてくれた
「鈴木さんはの噂はいつも耳にしているよ。だいぶ人柄も変わったみたいだね。学校はどうだい?落ち着いたかい?」
「はい、生活にも慣れてきたところです。」
「そうか。よかったよかった。それより校長としての立場を置いた話をしてもいいかい?」
「はい。叔父さん」
目の前にいる人は、私の叔父。
私の最後の引き取り手だ
でも一緒に住んだりはしていない
私が逃げてきたからだ
でもそんな行動をしても私を無理に止めたりしなかった
しなかったんじゃない
出来なかったんだ
「この間電話が来たんだがちゃんと行ってないのかね?」
「私の方にもありました。私は決めたんです。もう元に戻りたくないんです」
そう言うと叔父さんは悲し気な顔で
「そうか。私には決める権限なんて持っていない。美華ちゃんの好きなようにしなさい。でもわかっているね?」
「わかっております。」
念を押すように言われるセリフ
もう、決めたんだ
「ならいい。では校長に戻るとしようか」
叔父さんは私の事を助けようとしてくれていた
私が一人で暮らす事も大反対していた
でも、透子さんと言う叔父さんの奥さんは私の事を嫌っていて、厄介者だと言う姿を見ていられなくなり、私が出した意見を聞き通してくれた
その代わりと叔父さんのいる高校に通うようにと条件を出され私はそれに同意した
