チラッと美緒を盗み見てみれば
ニヤニヤしながらこちらにずっと視線を向けてて、私のところに来た
「な、何よ。」
「まだ私何も言ってないのにその反応!なんなの美華さん可愛いじゃないの!」
「ちっちがう!変な勘違いしないでよね。はやく競技に戻りなよ!」
「はいはーい!後でゆっくり聞かせてね?」
なんて言い残し美緒はスタスタと戻って行った
この後彼女が美緒に質問詰めになったのは言うまでのないお話
1週間に及ぶ練習があっという間に過ぎた
及川君が放つ色気は私だけではなく他の生徒をも惑わし、
彼のファンが増えたということはここだけの秘密
日に日に増えていく女の子たちを見ればあからさまだが
そんなことにすら気づいていないであろう及川君はなんとも罪な奴なんだろうと遠くから蔑んでいた
