ふるっと震えると途端に頭が痛くなる

そしてキイイィィンという音と共に優しい声が後ろから小さく聞こえた。

「リリア」

リリア。

私のなまえ。

名前を呼ばれた私は思わず振り返ろうとするも何故か体が許さなかった。

怖い。

その思いで私が満たされていくように感じた。

底知れぬ恐怖。

無意識のうちに足は声と反対のほうへ向かう